死についてあらかじめ考えることは、自由について考えることにほかならない。死に方を学んだ人間は、奴隷の心を忘れることのできた人間なのだ。いのちを失うことが不幸ではないのだと、しっかり理解した者にとっては、生きることに、なんの不幸もない。死を学ぶことで、われわれは、あらゆる隷属や束縛から解放されるのである。