午前中は、定例のデリバティブ研究部会自主ゼミ。メインスピーカの代打として、私が単発もので発表。ガウシアン相関予想を解決した T.Royen の論文を紹介した。解かれてみれば自然なアイデアに思えるが、なかなか思い付き難い一般化が Royen 得意の分野の知識に結びついているので、ある種、「盲亀の浮木」的な出会いものなのでは。
このガウシアン相関予想(Gaussian Correlation Conjecture; GCC)には、二十年ほど前のこと、私の先生が解けたと思って大喜びした途端、間違いが指摘されてがっかりしていた、という思い出がある。その証明はすっかり忘れてしまったが、Royen の証明のポイントがランダム行列を通したラプラス変換表現にあることからして、実はいい線を行っていたのかも知れない。
参加者によるゼミの後のランチは、タイ料理のビュッフェ。発表で喉が乾いた、という理由をつけてシンハービール。タイ料理とビールの相性は最高。