百歳にもなると、人間は愛や友情に頼らずにすむ。さまざまな災厄や不本意な死に怯えることもない。芸術や、哲学や、数学のいずれかに精進したり、独りでチェスの勝負を楽しんだりする。その気になったら自殺する。人間が己れの生のあるじならば、死についても同じである。
「疲れた男のユートピア」(J.L.ボルヘス著/鼓直訳)より

2017年4月8日土曜日

日本橋の桜

定例のデリバティブ研究部会自主ゼミ。予定スピーカの急用のため、代打として A 先生が「確率空間の圏」について話された。数理ファイナンス的な動機から、圏論を確率論に応用する野心的な試みで、なかなか興味深かった。

次回の再来週もメインスピーカが話せないときの保険をかけておこうということになり、一番暇な私が手を上げる。最近、ガウシアン相関不等式(GCI; Gaussian Correlation Inequality)の予想を解決した論文を読んでいるので、その話ならできそうだと思って。

参加者によるゼミ後のランチは洋食屋にてオムライス的な料理。店までの道程は、こんな街中なのに沢山の桜が満開。その下で花見をしている人々までいた。

最近、週末になると名作 SF 長編を読んでいる。今回は「夏への扉」(R.A.ハインライン著/福島正実訳/ハヤカワ文庫)。